Claude CodeのRemote Controlは、タバコ1本持たない。
「動かしてから語れ」シリーズ #3
公式が煽っていた
Anthropic公式がこう言った。
「Take a walk, see the sun, walk your dog without losing your flow.」
散歩して、太陽を浴びて、犬の散歩をしても、フローを失わない。素晴らしいコピーだ。
Xも沸いた。
「普通に便利すぎる。URLでブラウザから操作できます」 「移動中に続きができる。電車の中からスマホでコードレビューや指示出し」 「リラックスして確認。ソファでくつろぎながら、タブレットで進捗チェック」
散歩してきた。タバコを1本吸ってきた。戻ってきた。
切れてた。
接続するまでが微妙
Remote Controlの接続フローはこうだ。
ターミナルで /remote-control を打つ。URLとQRコードが表示される。それをスマホで読み取って、ブラウザかClaudeアプリで開く。
文字にすると簡単に見える。実際にやるとひっかかる。
まず、URLをスマホに移す手段がない。ターミナルに表示されたURLを目で見て手で打つのか。QRコードはあるが、Claudeアプリからカメラを呼び出すわけではない。カメラアプリを開いて、QRを読んで、ブラウザで開いて、Claudeアプリに遷移する。ステップが多い。
接続するまでの体験が、既に微妙。 「便利すぎる」と言っている人は、このフローを毎回やっているのか。
一服で切れる
接続できた。ここまではいい。
スマホからターミナルに指示が届く。繋がっている間は、確かに動く。これは認める。
問題はここから。
タバコを吸いに席を立つ。5分。戻ってくる。切れている。再接続。また切れる。
「スリープやネットワークが不安定な時も自動で再接続されます」と書いている人がいた。再接続はされない。セッションが死んでいる。URLを取り直し。QRを読み直し。最初からやり直し。
リモートを名乗るなら、離席に耐えろ。 5分で切れるリモートは、リモートではない。有線ヘッドフォンだ。
Discordの方が全然いい
同じ「スマホからClaude Codeを操作する」なら、--channelsでDiscordに繋ぐ方が圧倒的にマシだった。
Discordは常時接続。アプリを閉じても、通知が来る。セッションが切れない。Botが中継しているから、スマホ側の接続状態に依存しない。
Remote Controlは「スマホとターミナルの直接接続」。だからスマホ側が不安定になった瞬間に切れる。Discordは「Botが間にいる非同期接続」。だからスマホが寝ても、ターミナルは動き続ける。
アーキテクチャの時点で勝負がついている。
評価できるものがない
このシリーズでは、どんなツールにも「1つだけ本物」を見つけてきた。
channelsにはMac mini定額のコスパがあった。StitchにはFigma共有10秒があった。
Remote Controlには、ない。
「繋がっている間は指示が届く」は評価点ではない。電話が繋がっている間は声が届く、と言っているのと同じだ。それは最低限の仕様であって、価値ではない。
接続が面倒。すぐ切れる。再接続が手動。全部の体験が中途半端。
唯一意味があるとすれば、「Remote Controlを触ったことで、Discordの方がいいと確信できた」こと。反面教師としては優秀だった。
動かしてから語れ
公式が「散歩しても大丈夫」と言い、Xが「便利すぎる」と拡散し、誰も「5分で切れる」と書かない。
動かしていないか、動かしたが5分以上離席していないか、どちらかだ。
設計図は渡さない。壁の場所は教えた。超え方は、自分で見つけろ。
それぞれのWe ship. We own.があっていい。